相続税の納税猶予制度
非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度
非上場会社の代表であった被相続人(先代経営者)から、相続又は遺贈によりその会社の株式を取得した場合、後継者にかかる相続税のうち、
株式の課税価格の80%に対応する相続税が納税猶予されます。(ただし、相続前から保有していたものも含めて、発行済議決権株式の総数の3分の2まで)
後継者が死亡まで保有し続けると相続税が免除されます。
相続税の納税猶予を受ける要件
対象となる会社 |
- 中小企業基本法の中小企業であること
(株式会社、特例有限会社、持分会社など)
- 非上場会社であること
- 「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」によって経済産業大臣の認定を受けること
- 資産管理会社(資産保有型会社、資産運用型会社)でないこと
- 収入があり、従業員がいること
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先代経営者 (被相続人) |
- 会社の代表者であったこと
- 先代経営者と同族関係者で発行済議決権株式総数の50%超を保有し、かつ、同族内で筆頭株主であったこと
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後継者 (相続人) |
- 会社の代表者であること
- 先代経営者の親族であること
- 後継者と同族関係者で発行済議決権株式総数の50%超を保有し、かつ、同族内で筆頭株主であること
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事業継続要件 |
相続後5年間、以下の要件を満たすこと(これに反すると納税猶予が打ち切られ、利子税(年3.6%)を含めて全額納税しなければならない)
- 後継者が代表者であること
- 会社は雇用の8割以上を維持すること
- 後継者は相続した株式すべて継続保有すること
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猶予税額の免除 |
- 後継者が死亡の時までその株式を保有し続けた場合
- 5年経過後、会社が破産又は特別清算した場合
- 5年経過後、後継者が同族関係者以外の者へその株式を一括譲渡した際、譲渡対価又は譲渡時の時価のいずれか高い額が猶予税額を下回る時は、その差額分の猶予税額
- 5年経過後、後継者が次の後継者にその株式を贈与し、次の後継者が贈与税の納税猶予を受ける場合
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猶予税額の計算方法