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生産緑地の相続税評価額

生産緑地とは、都市部に残存する農地の計画的な保全を図ることを目的に、地区面積が500m²以上(自治体によっては300m²以上)であることなどの要件に該当する市街化区域内の農地で、市区町村が都市計画に生産緑地地区として定めている農地等をいいます。

生産緑地については、①建築物その他の工作物の新築、改築または増築、②宅地の造成、土石の採取その他の土地の形質の変更、③水面の埋立てまたは干拓の行為について市区町村長の許可が必要となり、市区町村長はその生産緑地地区において農林漁業を営むために必要となる施設の設置等に限り許可できるなどの制限がありますが、固定資産税の計算においては農地課税となり宅地と比べ税負担が軽減されています。

生産緑地に指定されると告示の日から30年間は、原則として上記のような行為制限が付されることになりますので、生産緑地の相続税評価額は、行為制限の解除の前提となっている買取りの申出のできる日までの期間に応じて定められた一定の割合を減額して評価することとされています。例えば、課税時期からの買取りの申し出をすることができることとなる日までの期間が5年以下のものは、その生産緑地が生産緑地でないものとして評価した価額の90%相当額で評価します。

ところで、買取りの申出は30年間経過した場合のほか、その生産緑地に係る農林漁業の主たる従事者が死亡した時にもできることとされていることから、主たる従事者が死亡した時の生産緑地の価額は、生産緑地でないものとして評価した価額の95%相当額で評価します。

なお、平成3年の生産緑地法の改正に伴い生産緑地の指定を受けた農地については、施工後30年を迎える令和4年に買取りの申出が可能となります。