- TOPページ
- 2022年のトピックス
- 国外の不動産を売ったとき
トピックス
国外の不動産を売ったとき
所有している国外の不動産の売却を検討している場合、国内の不動産を売却したのと同じように譲渡所得税がかかるのか気になるところです。
日本国内に住所を有しているか、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する人を居住者と言いますが、日本の居住者は、原則として国内で生じた所得に限らず、国外で生じた所得についても日本で課税されることになります。よって、国外の不動産を売却した場合であっても譲渡所得税が課税されます。
1 譲渡所得の金額・取得価額の金額
国外の不動産を売却した場合、譲渡所得の金額及び不動産を取得した際の取得価額の金額は、原則として、その取引日における対顧客直物電信売相場(T.T.S)と対顧客直物電信買相場(T.T.B)の中値(T.T.M)によることとされています。
ただし、不動産を売却して外国通貨を直ちに日本円とした場合にはT.T.Bで、日本円を外国通貨として直ちに海外不動産を取得した場合にはT.T.Sで譲渡所得を計算することができます。
2 譲渡所得税の税率
国内の不動産を売却したときと同様に、売却した年の1月1日現在の所有期間により税率が異なります。5年超の場合は長期譲渡所得で税率20.315%(うち住民税5%)、5年以下の場合は短期譲渡所得で税率39.63%(うち住民税9%)となります。
3 外国税額控除
国外の不動産の売却に係る所得について外国所得税の課税対象とされる場合には、日本及びその外国の双方で二重に所得税が課税されることになってしまいます。そこで、この国際的な二重課税を調整するために、確定申告書に一定の書類を添付することにより、一定額を所得税の額から差し引くことができます。