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トピックス
義援金等に関する税務上の取り扱い
3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震におきまして亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。
今回は「義援金」に関する税務上の取り扱いについてです(参照:国税庁ホームページ)。
東北地方太平洋沖地震に係る義援金等を支出した場合の税務上の取り扱いは、次のとおりとなります(義援金等の寄附先によって取扱いが異なる場合がありますのでご注意ください)。
1. 個人の方が義援金等を寄附した場合の取り扱い
個人の方が義援金等を寄附した場合には、その義援金等が「特定寄附金」に該当するものであれば寄附金の控除の対象となります(所法78①②)。
▽特定寄附金を支出した場合、次の算式で計算した金額が所得の金額から控除されることになります。
(注)特定寄附金の額の合計額は所得金額の40%相当額が限度です。
「特定寄附金」には、例えば、次に掲げる義援金等が該当します。
- 国又は地方公共団体に対して直接寄附した義援金等
- 日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座へ直接寄附した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄附した義援金等で最終的に国又は地方公共団体に拠出されるもの
- 社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」として直接寄附した義援金等
- 社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」(平23.3.15財務省告示第84号)として直接寄附した義援金等
- 1.から4.以外の義援金等のうち、寄附した義援金等が、募金団体を通じて、最終的に国又は地方公共団体に拠出されることが明らかであるもの(以下「募金団体を経由する国等に対する寄附金」といいます)
2. 法人が義援金等を寄附した場合の取り扱い
法人が義援金等を寄附した場合には、その義援金等が「国又は地方公共団体に対する寄附金」(国等に対する寄附金)、「指定寄附金」に該当するものであれば、支出額の金額が損金の額に算入されます(法法37③)。
「国等に対する寄附金」には次の1、2、3又は5に掲げる義援金等が、「指定寄附金」には次の4に掲げる義援金等が該当します。
- 国又は地方公共団体に対して直接寄附した義援金等
- 日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座へ直接寄附した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄附した義援金等で最終的に国又は地方公共団体に拠出されるもの
- 社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための基金」として直接寄附した義援金等
- 社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」(平23.3.15財務省告示第84号)として直接寄附した義援金等
- 募金団体を経由する国等に対する寄附金
(注)1から4は、「1. 個人の方が義援金等を寄附した場合の取り扱い」に記載した1から4と同様です。
3. 義援金等を寄附した者が、寄附金控除(個人の方)又は損金算入(法人)の適用を受けるための手続き
所得税:
確定申告に寄附金控除に関する事項を記載するとともに、義援金等を寄附したことが確認できる書類(例えば、国や地方公共団体の採納証明書、領収書、募金団体が発行する預り証など)を確定申告書に添付するか、確定申告書を提出する際に提示する必要があります。
法人税:
確定申告書の別表14(2)「寄附金の損金算入に関する明細書」の「指定寄附金等に関する明細」に寄附した義援金等に関する事項を記載し、義援金等を寄附したことが確認できる書類を保存する必要があります。
(注)日本赤十字社や中央共同募金会の「東北関東大震災義援金」への寄附を郵便振替で行った場合には、郵便窓口で受け取る半券(受領証)をもって寄附したことを証する書類として差し支えありません。